
バックログについて
「バックログ」「プロダクトバックログ」という単語が度々出てきており、講義でも重要とのお話がありましたが、いまいちどういうものか理解できません。
参考になる例を教えてください。

「バックログ」はアジャイル手法でよく使われる用語ですが、
まずは簡単に「バックログ」を「残りの仕事」と読み替えてみてください。
単にバックログとあれば、イテレーション(スプリント)期間中の残りの仕事、
プロダクト・バックログとあれば、プロジェクトで作る成果物全体の残りの仕事と考えればいいのです。
簡単な例だと、
1年間で24000字の論文を仕上げなければならないプロジェクトがあるとします。そして、今月のイテレーションで2000字書く計画だとします。
日々の残りの文字数がバックログです。
➤10日たって、今月はまだ200字しか書いていない、あと1800字も残っている、急がなきゃ!
➤15日たって、あと残り1000字、うん、予定どおりだ!
➤20日たって、あと800字も今月中に書かなくちゃ、やばい!
という風にバックログをモニタリングするのが、
イテレーション・バーンダウン・チャート(PMBOK🄬Guide第6版226p)です。記事最後尾の図参照。
プロダクト・バックログも同じ。
➤6ケ月過ぎた時点で12000字書きあがっていて、残りは12000字、計画通りだねとか
➤10ケ月過ぎた時点で23950字書きあがっていて、残り50字、あと謝辞書くだけ、楽勝とか。
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ただ、実際のプロジェクトでは単純に文字数だけで仕事量を正しく見積もれないのが難しいところ。同じ文字数でも実験を伴うような作業量の多い部分もあれば、調査用紙を書き写すだけのような簡単な箇所もあります。
そこで利用するのが、例えば、
簡単な例だとカンバン(タスクボード)方式でスケジュールで利用しているポストイットの数とか、WBSタスクの数とか、タスクにかかる時間数とか。
ソフトウェア開発ならプラグラミングコードの行数とか。
ソフトウェア開発のファンクションポイント法などでは難易度や複雑度も加味した仕事量を見積もれます。CoCoMoなども工数見積もりに使えます。(両方ともPMP🄬試験には出題されませんが、ご存じの方はイメージし易いかとい思います)
そのほか、ストーリーポイント(チームで相談して各ユーザーストーリーに仕事量や難易度に応じてポイントをつける方法)などです。
もっと様々な要素を反映できるようなソフトウェアもあります。
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また、アジャイルプロジェクトは、
イテレーション(スプリント)の最後のデモでのお客様とのチェックやレトロスペクティブによる次のイテレーションのやり方変更など、
要求の追加変更や優先順位変更が頻繁にありますから、
バックログ(残りの仕事)も最初に決めたとおりではなく、イテレーション毎に変わる可能性もあることに注意しましょう。
ただし、同じイテレーション内では原則として決めた仕事(フューチャー)の追加変更は行いません。できるだけ、次のイテレーション計画で調整します。

よくわかりました。
バックログは説明を読んでもいまいちイメージできなかったのですが、ようやく理解できたかと思います。

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